「うちは普段、近隣の取引先がメインだから…」 「年に数回しかない遠方への納品のために、現地の体制を整えるのは少し大げさかもしれない…」 このように考え、普段と同じく自社エリアの拠点でセットアップや箱詰め作業を済ませてから、完成品を遠方まで長距離輸送している企業担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。たしかにこれまでの実績に裏打ちされた、確実な方法だと思います。 しかし、もしその「いつものやり方」に、コストや手間をさらに効率化できる改善のヒントが隠れているとしたら、少し興味が湧きませんか。 普段は近隣エリア中心でも、年に数回遠方への納品があるケースを想定し、どのように物流プロセスを最適化できるか、具体的なシナリオを元にご紹介します。 【ケーススタディ】 年に数回の関西向け案件。その裏に潜む課題とは 例えば、関東に本社を置く企業様が、年に数回、関西で開催されるイベント向けに販促品を納品するケースを考えてみましょう。 <従来のプロセス> ・海外から輸入した雑貨と、国内で製造した印刷物を、関東の自社倉庫に集約。 ↓ ・イベント直前期に、社内スタッフが袋詰めなどのセット作業を行なう。 ↓ ・ 完成したセット品 を段ボールに詰め、チャーター便にて 関西の納品先へ長距離輸送 。 このプロセスでは、特に以下のような課題が発生しがちです。 課題① かさみがちな輸送コスト かさばる完成品を長距離輸送するため、どうしても運賃が上がります。 課題② 繁忙期の業務負荷 イベント前の忙しい時期に、通常業務とセット作業が重なり、現場の負担が増大します。 課題③ セットアップまでの倉庫代 手配したアイテムや副資材が揃うまでの間にも倉庫代が発生し続けます。 →解決のヒントは「関西の物流ハブ」という考え方 そこで、ひとつの有効な解決策として考えられるのが 「最終的なセット作業を、納品先である関西で行なう」 というアプローチです。 <改善後のプロセス> ・ 他県で製造 した副資材を大阪の 八尾事業所へ直送 ・また 別の県で製造 した印刷物を大阪の 八尾事業所へ直送 ・ 海外から輸入 した商材は、港から直接 コンテナで 大阪の 八尾事業所へ輸送 ・大阪の八尾事業所で検品、セットアップ作業、袋詰め作業を担当 ↓ ・完成したセット品を、大阪の 八尾事業所から関西の納品先...